夢見るチカラはどうやって育つのか
1月末に、小学校で『ドリームマップ授業』を行ってきました。
2016年、経産省主催 第7回キャリア教育アワード優秀賞を受賞したプログラムです。
民間の認定講師と教員が連携を取り、児童・生徒の発達段階に合わせて、自分が意欲を持てるものや大切にしたい価値観・自分軸とする在り方の形成を助け、予測困難な変化に富む世界の中で主体的に柔軟に生きる力とするプログラムを提供していることが評価されました。
今回のお相手は小学校4年生、30人。
「1-2-3の法則」と「4つの視点」という切り口で、今の自分を知り、未来を描き、描いた夢を叶えるための行動計画に落とし込みます。1日の授業、6時間を丸々使って。
大人相手のワークショップとは違い、子どもたちの反応は予想の斜め上を行くこともあり。
どれだけ想定をしていっても、現場は毎回違うので、こちらの対応力が求められます。
自分には子どもがいないし、子どもは苦手、という思い込みもあり、ドリームマップファシリテーターになってからずいぶん長い間、学校は避けていました。
ところがある日、先輩ファシリテーターから、「学校ドリームマップの現場を経験したことが、大人相手のワークショップにすごく活かされてる」と聞きました。ならば、と学校ドリームマップをやるようになったのが一昨年。それでも、メインで授業を回す役割は、やっぱり避けていました。「永遠のサブ」と自ら名乗り、メインで立つファシリテーターをサポートする役目を続けていました。
いよいよ今回、諸般の事情により(笑)、メインで教壇に立つことに!
いやー、楽しかった !
昔むかし、適した職業で「先生」というのがよく出てたけど、これか!な感じ(笑)。
大人と違うから、説明の仕方も、言葉の使い方もより工夫しなければいけないし、指示の仕方もより「明確」でないといけない。普段大人にしか接していないから、10歳に向けた「台本」をきっちり用意して臨みました。
台本通りに進まないことも多いと聞いていましたが、そこは「準備のワタヌキ」の面目役如(笑)。「永遠のサブ」時代の経験も活かされ、手前味噌ながら、いいファシリテートができました。担任の先生も大喜び!
もちろんこれは仲間のサポートあってのこと。先輩ファシリテーターの見守り、私についてくれたサブのサポートが、自分をイキイキさせてくれたのだと思っています。
大人向けのワークショップ同様、子どもたちは【自分の今】を見つめます。大人向けと違うのは『自分が好きなもの・こと』によりフォーカスしていること。
好きな食べ物、好きな教科、好きな動物…。様々な『好き』が夢の種になっていきます。
子どものころから「魚」が大好きだった『さかなクン』が、今ああいう形で活躍していることなども伝えます。
そして【夢】を描きます。10歳男子は、サッカー選手、多いです(笑)。
同じサッカー選手でも「どんな」サッカー選手になりたいのか。
世界中のクラブからひっぱりだこのサッカー選手。
世界中の子どもたちに憧れられるサッカー選手。
チームに貢献するサッカー選手。
この、「どんな」を具体的に考えることがとっても大切。
子どもだちには、しばし「未来」に飛んでもらい、「〇〇なサッカー選手」になりきってもらう。
そして、自分の夢が叶ったとき、
どんなものに囲まれ、
どんな自分になっていて、
どんな人々を笑顔にしていて、
どんな社会になっているのか、
をイメージする写真や雑誌の切り抜きなどを台紙に貼っていく。これが、自分だけのドリームマップ。
ドリームマップができたら、「未来」から「現在」に戻ってきます。
現在10歳の自分が、「23歳で世界中の子どもたちに憧れられるサッカー選手」になる。そのためにすることは…つまり【行動】を考える。サッカー選手になるには、たくさん練習しなきゃいけない。じゃあどんな練習をするのか?今日からすぐすることは—?
(サッカー選手、は1つの例で、子どもたちの夢はそれぞれ。30人のクラスだったら、30通りの夢があります♪)
最後に、クラスメート全員の前で発表する。
自分の夢。その夢を持ったきっかけ。そのために何をするのか。
発表する(周囲の人に伝える)というのは行動の第一歩。夢を描いて、信じて、伝えることでそれを応援してくれる人が必ず現れる。
2014年に着物にハマった私は、自分のドリームマップに描いたことを、周囲に言いまくりました。
「夏でも涼しい顔して、雨でも平然と着物を着る人になります!」
そうしたら、「もう着ないし、持って行っていいわよ」と、着物を譲ってくださる人がたくさん現れました。
着物をはじめて3年半、自分で誂えたのは1枚だけ。でも今、手元には30枚ほどの着物があります。
「やっぱりドリームマップ、いいわぁ~💛」と感じながら、ワクワクがいっぱいつまった30通りの夢を聞いた1日でした。
3/21(水)に、大人のワークショップ、行います。
年度末のこの時期、新年度の行動計画を立てにドリームマップを描きにきませんか?