台風15号で改めて考えた「リモートワーク」
台風15号の爪痕
9月8日 日曜の夜から9日月曜にかけて関東地方を襲った台風15号。
神奈川や千葉で、送電塔がぽっきり折れて、何十万世帯も停電したり
ゴルフ練習場のネットが住宅に倒れかかってしまったり…という映像が
火曜日になってもまだまだニュースで流れています。
そしてそういった「被害」とは別に、「それでも会社に行こうとする人々」が
話題になっています。
ホワイト企業『休んでいいよ』
ブラック企業『出勤しろよ』
グレー企業『連絡なし』
クソ企業『各自で判断をお願いします』
というツイートが、多くの人の共感を呼んだ、というニュースもありました。
会社に向かった人たちに対してどうこう……ということではなく
向かわざるを得ない今の状況をなんとかすることはできないものか。
真剣にそう思いました。
「会社」という場所に行かずに仕事をすること
リモートワーク、在宅ワーク、モバイルワーク、テレワーク、
言い方は様々ありますがここではリモートワーク、ということにします。
2011年の春から丸8年、関わる人全員がリモートワーカー、という組織で、
ワーカーたちのモチベーションアップのための施策や、リモートワークの
仕組みづくりをサポートしてきました。
カスタマーサポートや経理等の事務系からシステム構築・保守・運用等の
IT系まで、全ての人が在宅で仕事をしています。
部署によっては毎日のミーティングもあるし、週に1度は全員が集まる会もある。
すべて、「オンラインで」の話。
東京が中心ではあるものの、北は北海道、南は福岡まで、全国に散らばって
住んでいる人たちが、「一緒に」業務を進めていました。
リアルに顔を合わせることは、1年に1度あるかどうかでした。
去年その組織で、所属するワーカーたちのエンゲージメントのアンケートを
実施しました。月1回、全13回。1年間にわたりました。
エンゲージメントとは、ざっくり言うと、その組織に対する愛着や思い入れ。
組織とのつながりの度合いを表すもの、とも言えるでしょう。
その組織全体のエンゲージメントの数値は、非常に高いものでした。
特に「支援」の項目(職務上の支援、同僚からの困難時の支援等)が
とても高かったのです。
そのエンゲージメントシステムを開発した会社の方が、
「全員在宅でありながら、なぜこんなに数値が高いのか」と
不思議がるほどでした。
(それはまあ、私のサポートがよかったから…ゴニョゴニョ…笑)
何が言いたいかというと、「会社」という場所に通勤しなくても、
インターネットにつながる環境さえあれば家に居ながら仕事はできるし、
リモートワークであっても、仕組みさえしっかり作り込めば、
そこで働く人たちののエンゲージメントを高く保つことはできるということ。
台風直後に、あんな思いをして無理やり会社に行かなくても
仕組みさえちゃんと作ればリモートワークで仕事は回る。
製造業や販売業など、現場に出向かなくてはいけない仕事もあるでしょう。
だから、なんでもかんでもリモートワークで!とは思いません。
ただ、あの津田沼駅の行列の中に、本当に現場に向かわねばならない人たちが
どれほどいたのか……。
現場にいって、いつも通りのパフォーマンスを出せたのかは、正直疑問です。
リモートワークでできることは、一般的に考えられているよりも、たくさんある!
と思います。
(「上の人たち」のマインドセットを変えることは大変ですが……それはまた別の機会に)
小さな会社のリモートワークについて、サポートできることがあります。
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