何がどうなるかわからない

住んでいるマンションの隣の隣に、あるご夫婦がいる。
仮にNさんとしよう。

Nさんは「これ、頂き物なんだけど、食べ切れないから…」と
梨やリンゴ、山芋など、ちょこちょこ持ってきて下さる。
我が家よりも少し上の年代の方々だ。
名前も知ってるし、外で会えば挨拶もする。

けれど、ご主人も奥様も何の仕事をしていらっしゃるかは
知らない。ほぼ毎日、朝早くに駅に向かうから、外で仕事を
しているのは間違いないのだけれど。

そんなNさんのご主人と、ある夏の日の夜遅く、マンションの
入り口のところで一緒になったことがある。
Nさんはほろ酔い状態。こちらは講演をこなし、疲れて帰って
きたところ。

こんばんは、いやーすっかり遅くなっちゃって、飲み会でね、
私は講演をしてきまして、講演ってなんの?…のような会話が
繰り広がった。

ちょうど、6月末に出版した本「教えずに部下を育てる技術」
ベースにした講演をしてきた日だったのだ。
本も持っていたので、酔っ払いのNさんに「これ、よかったら」と
1冊渡してみた。

以来、奥様とは何度か顔を合わせていたけれど、ご主人とは
全くタイミングが合わず、それっきりになっていた。

そして今日。久しぶりにNさんご主人に会った。なんと
「あの本10冊買って、部課長連中に読ませることにした」
とおしゃるではないか!
加えて、「感想も聞かせるように、って言ってあるんだよ」とも。

ものすごく嬉しかった。「部課長連中に読ませる」ということは
Nさん自身がその方たちを部下に持っているか、少なくとも同等の
立場ということだろう。10冊も購入してくださったのは、本が
Nさんの会社に何らかのプラスをもたらすと感じていただけたから
ということにならないだろうか。

何をしている人か、どこで働いている人かも知らないNさん。
おまけにあの夏の日のNさんは酔っ払っていた。
渡した本のことなどすっかり忘れているだろうと思っていた。

「たまに顔を合わせる酔っ払いのおじさま」に本を渡したら
10冊も買ってくれちゃった、というわけで。
何がどうなるか、わからないね。

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